その中核になるのが「AGENTS.md」という設定ファイルです。
🎯 AGENTS.mdとは?
「AGENTS.md」は、AIにプロジェクトの目的と開発方針を伝えるための設定ファイル です。
GitHubリポジトリに置いておくことで、AIコーディング支援ツール(例:Codex)がこの内容を理解し、
リポジトリ全体の文脈に沿った提案やコード生成をしてくれるようになります。
通常の README.md が「人間の開発者」向けだとすれば、AGENTS.md は「AI開発エージェント」向けの開発ガイドです。
📘 FUnityでの導入背景
FUnityは、子どもがUnityでプログラミングを学べる「Scratch風」の教育プラットフォームです。
UI ToolkitやVisual Scriptingを活用し、楽しみながら学べる環境を目指しています。
AIのサポートを最大限に活かすためには、
「このリポジトリが何を目的にしていて、どんな構造なのか」をAIに伝える必要がありました。
そこで導入したのが AGENTS.md です。
🧩 FUnityのAGENTS.md構成例
以下は、実際にFUnityリポジトリに導入した AGENTS.md の例です。
# 🤖 AGENTS.md — FUnity開発エージェント設定
## 🎯 プロジェクト概要
**FUnity** は、UnityとUI Toolkitを用いて子どもがプログラミングを学べる「Scratch風」環境を目指した教育用プロジェクトです。
UIブロック、ビジュアルスクリプティング、キャラクター演出などを通じて、「Fun × Unity」を体現します。
## 🧠 Codex Agent 指針
### 🎨 `UIAgent`
UI Toolkit・UXML・USS 関連の改善、UIレイアウト修正を担当。
### 🧱 `BlockAgent`
ブロック操作やビジュアルスクリプティングを担当。
### ⚙️ `CoreAgent`
基盤コードや依存関係を安定化。
### 🖼️ `ArtAgent`
キャラクターやUIアートの制作を担当。
## 📜 作者メモ
- メインキャラクター:フーニー(風の精霊)
- サブキャラクター:ドジョウ忍者、ユニくん
- テーマ:「学びを、もっと楽しく、もっと自由に」
🧠 CodexがAGENTS.mdをどう使うか
AIコーディングエージェント(Codexなど)は、
リポジトリ内の .md ファイルを最初に読み込んで文脈を理解します。
つまり AGENTS.md を置くことで:
- ✅ FUnityがどんな目的のプロジェクトかを理解
- ✅ どのフォルダがどんな役割かを把握
- ✅ コードを生成するときに構造を壊さない
- ✅ 教育的な文脈を維持したまま提案できる
といった 「文脈を踏まえたAI開発」 が可能になります。
🛠️ 実際の配置場所
FUnity/
┣ Runtime/
┣ USS/
┣ UXML/
┣ Docs/
┣ Art/
┗ AGENTS.md ← ここに置く!
Codexはルート階層の AGENTS.md を自動的に検出します。Docs/ フォルダに置いても構いませんが、
ルート直下 のほうが確実に読み取られます。
💬 AIと共創する時代へ
AGENTS.md はそのための「AIへの説明書」。
人間のREADMEに加えて、AIのREADMEを用意するイメージですね。
🚀 まとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 🧠 目的 | AIにプロジェクトの文脈を伝える |
| 📄 ファイル名 | AGENTS.md |
| 📍 置き場所 | リポジトリのルート(例:FUnity/AGENTS.md) |
| 💡 効果 | Codexが文脈に沿ったコード生成をしてくれる |
| 🎨 応用 | チーム開発や自動生成パイプラインでも有効 |
🔗 関連リンク
🌈 おわりに
FUnityでは、フーニー、ドジョウ忍者、ユニくんといったキャラクターたちが、
子どもたちの学びを応援しています。
そして、開発の裏では CodexというAIエージェント が、
開発者を支える“見えない仲間”として活躍しています。
これからは「AIにもチームの一員として説明を与える時代」。
その第一歩が「AGENTS.md」です。
🖋️ 作者:パパコーダー
FUnity開発者。Unityと教育をこよなく愛するゲームプログラマ。
https://papacoder.net/

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